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トリニダード・トバゴ武者修行日記2013〜6日目〜

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1月30日
朝9:00頃起床。
この日の昼はクイーンズスクエアという公演でソカの無料ライブがあるのでそこへ行くことに。
「どのバンドに入ろうか」と悩んでいたが、時間がもったいないので今はソカライブを楽しむことに。
この日、今回の旅で初めてのダウンタウン。
2年前と変わらずの活気だった。
ソカライブの爆音も相変わらずで懐かしい気持ちと今年は心の底からライブを楽しめた。
前回の時は警戒心と恐怖心があったことが今日のライブで分かった。
その後、みんなはアンディ・ナレルのライブへ行く事にしていた。
なんと今回の旅のメンバーがそのライブに出演することになっていた。
「世界的なスティールパンプレイヤーと競演する」本当にミラクルが起きた。
僕は迷っていた。シルバースターズに行ってベースの事をまた相談するかどうか。
すごい迷って、でも、ここでようやく決めることができた。

トリニダードに来たら自分の気持ちに素直になって行動すること。

『今日は、ナレルのライブに行く。そしてバンドはスキッフルにする』
日本の真裏にあるトリニダードまで来たのだから、自分の好きなように行動しよう。
今までは色々な人の目を窺って行動していたことに気がついたのだ。
「今日というタイミングでナレルのライブがある。そこに仲間がコンガで競演する。」
こんな絶好の機会になんで行かないんだろう。
後悔するところだった。

バンドはスキッフルにする。

シルバースターズのみんなとは一緒に演奏したかったけどやっぱりスキッフルに心が動いていた。
シルバースターズのみんなと一緒に出来なくて残念だけど、今回はスキッフルにする。
それと、実際問題として譜面が無ければファイナルに間に合わない気がした。
自分の心が整理されてトリニダードの見え方が変わった。心も晴れ晴れしい。
「何事も自分で判断する」ことはいつも心に決めてたはずなのに。
やっぱりファイナルの2週間前に来ると焦るものがある。
今回は自分のスケジューリングの問題だが良い教訓になった。

目次

自分達の仲間がスティールパンの巨匠Andy Narellさんと共演。誇らしかった。

さて、心が落ち着いたところでナレルのライブに向かう。
会場はポートオブスペインの東にある大学の講堂。
今回初めて車の運転をすることに。なかなか緊張するものだ。
トリニダードは左車線、車は右ハンドルなので景色は日本と一緒。
おまけにトリニダードにある車のほとんどは日本車なので運転自体はいつもの感覚で出来るのだが、何が怖いかと言うと 「トリニダードは運転が荒い」
ちょっとでも車間を開けて走るとすぐに割り込まれるし、路上駐車も多い。


それでもなんとか会場に到着。チケットを買って会場へ。会場はほぼ満席だった。
いよいよ演奏者が入場し、ナレルも入場。
自分の仲間が同じステージに立っているのが不思議な光景だった。そしてライブスタート。
CDで聞いていた通りナレルの音はとても美しかった。シルクのようなビロードのような、そんな音だった。
トリニダードを意識してか、コーヒーストリートも演奏した。
そこでナレルとたっぺぃの4バースソロ(掛け合いソロ)が始まった。
またしても驚きが、たっぺぃのコンガソロの度に、なんと会場が今までに無いくらいの歓声が沸き起こった。
普通4バースソロの場合掛け合いが終わった「後に」拍手が起こるところ、今回は掛け合いの「度に」歓声が起こったのだ。
自分の仲間であるたっぺぃがこれほど認められていることが本当に嬉しかった。
休憩を挟んで今度はカリプソニアン達とのトリオでたっぺぃが参加。
これもトリニダディアンの心を掴んでいた。
その後も最高のライブは続き、僕にとっても充実した時間だった。

日本人がトリニに来て、世界的なプレイヤーと競演する。
それが自分の仲間だというのが誇らしかった。
明日からいよいよファイナルに向けて練習を開始する。
気持ちも整ったし準備万端。頑張ろう。

torinidadtobago2013-steelpan-96

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この記事を書いた人

スティールパン奏者・ブロガー。
洗足学園音楽大学打楽器科卒業。
アスタ新長田スティールパンスクール講師。

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